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アイルランド:学校生活
子供たちの初めての海外生活は、北西ヨーロッパにあるアイルランドで始まりました。
小学校3年生の娘は、日本にも姉妹校のあるカトリックの女子校、幼稚園年長の息子は、日本人が各学年に数人いて日本から留学する高校生も多いインターナショナルスクールに通い、土曜日にダブリン日本子女補習校で算数と国語を勉強していました。
娘の通った女子校では、アイルランド第一公用語であるアイルランド語(ゲール語)が必修となっています。何世紀にもわたってイギリスに支配されていたことによって、国民は英語を話すようになり、アイルランド語は衰退し、現在は限られた地域でのみ使われています。政府はアイルランド語を復活させようと義務教育の必修科目にしました。学校で日本人はただ一人、英語を話せないのも娘だけだったので、アイルランド語の授業の時には一人別室で先生に一から英語を教えていただきました。
口数が決して多くない娘はなかなか英語を話そうとしませんでしたが、日本人が珍しかったのか、その女子校特有のカトリック精神のおかげか、学校中の生徒、シスター、先生が「ハーイ、○○(娘の名前)」と声をかけてくれて、時には過保護と思えるほど親切にしてくれました。放課後も同級生の母親が学校からそのまま車でご自宅に連れ帰り、夕飯までごちそうになることもしばしばあり、帰ってきた娘は「どの家の晩御飯もピザとポテトばっかり」と言っていました。
また体育では日本のような鉄棒やマット運動、跳び箱はなく、ホッケーやテニスなどがありました。週一回アイリッシュダンスが時間割りに組み込まれていて、多くの生徒がアイリッシュダンス部に入り大会にも盛んに参加していました。衣装は短めのカラフルなスカート、自分の髪をクルクルにカールするかウイッグを被って踊ります。娘もアイリッシュダンス部に入り、大会でトロフィーなどをもらったおかげで少しずつ自信もついていきました。
週一度の補習校では、日本人の友達と一日中勉強したり遊んだりするのはとても楽しかったようです。子供たちが補習校で勉強をしている間、保護者の私たちも空いている教室でアイリッシュダンスを教えてもらいました。ダンスのステップ、動きが覚えられない、足が上がらない・・・かつてアイリッシュダンスチャンピオンになった先生は苦戦している私たちを見て、毎回「Oh my God!」と苦笑しながら頭を抱えていたのも楽しい思い出です。
相談員A
写真①:クラス集合写真
写真②:アイリッシュダンス競技会
写真③:インターナショナル校のお祭り(民族衣装などを着て自分の国を紹介)