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カイロ・ニューヨーク・ドバイ:子育て体験記

2000年生まれの一人息子は、夫の駐在に帯同して、3歳から7歳をカイロ、7歳から9歳をニューヨーク、12歳から14歳をドバイで過ごしました。

カイロでは、子供は、好き放題、自由奔放な毎日でしたが、ニューヨークに移動して、とても驚いたのが、

子供は、1人で行動できない事でした。道路で、少しでも離れて歩いたら注意されるし、小売店でお買い物中、店内が暑いので、外で待ちたいと、お店から一歩でも外に出たら、お店の方にびっくりされて、店内に戻るよう怒られました。ある日、横断歩道を渡る時に、青信号が点滅しだしたので、慌てて渡ったら、子供は、渡らずにアメリカ人の女性に手をしっかりと繋がれて、反対側に呆然と立っていて、私は、周りにいたアメリカ人から避難轟々。その後、青信号になり息子と手を繋いで渡ってくださったアメリカ人女性は、「頭おかしいんじゃないの!」と怒り心頭。あまりの剣幕に、私は子供を受け取り、「ごめんなさい。ありがとうございました。」と、答えるのが精一杯でした。

また、私たちは、アッパーイーストにある6階建のワンフロアに5.6軒くらいの小さなアパートの6階に住んでいたのですが、息子は、階段を駆け降りて、エレベーターで降りる私とどちらが先にエントランスに着くか競争するのを日課にしておりました。大概、子供の方が早く着いてエレベーターの前で得意そうに待っていたのですが、ある朝、私がエレベーターから降りると、同じアパートに住むドイツ系の上品なおばあさまが、息子の腕を抱えこむようにして、私を待ち受けていらして、私を見つけると、今度は、私の手を両手で握り締めて、首を振りながら「いくらアパートの中でも、子供を1人にしないで。このアパート内で何も起こらないとは限らないの。何処かのお部屋に無理矢理連れ込まれる事もあるのよ、、、」と淡々と優しく言い聞かされて、神妙な顔をして聞いていた息子の顔を今でも思い出します。

スクールバスも、バス停に迎えに行くのが遅れると、迎えが来るまで子供は、降りることを許されません。でも、スクールバスの到着時間は、まちまちで、急に早く到着する事もあったので、その度に大慌てでした。その内、同じバス停で乗り降りする子供のママと親しくなり、お互いに、預かりあうこと事もできるようになりましたが、NY駐在は、子供の送迎に振り回された2年でした。小学生でも、1人で電車通学ができる日本に一時帰国した後は、つい気が緩みがちになり、注意されたり睨まれたりした事も、今となっては懐かしい思い出です。

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